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セレクション

織物
紫暗花緞地花鳥紋友禅染着物
20世紀初期 日本
紫暗花緞地花鳥紋友禅染着物 
縦122cm、横147cm

  これは20世紀初期の和服です。布底は紫の暗花緞、裏地は赤い絹です。和服全体に精致な友禅染めで絵を描き染めており、上半身の肩袖部分はブーケの形の「薬玉」が施されています。薬玉は日本の端午の節句用の香袋で、邪気をはらうはたらきがあります。下半身は満開の牡丹の花と葉、一対の華やかなキジが施されています。和服全体のデザインと図案は富貴と吉祥の寓意に満ちています。

  友禅染は江戸時代中期、京都の絵師、宮崎友禅によって作られました。絵扇の技法を染織工芸に応用することで、図案のきめ細かい線と豊富な色を織物の上で見事に表現しました。非常に精緻で華麗なことから広く好まれ、日本で最も特色ある伝統染織工芸となっています。

 

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