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國際展

出帆万里—日本伊万里磁器特別展
出帆万里—日本伊万里磁器特別展
展覧日時:国際借用展 2015/12/28~ 2018/12/28
展示室: S201
展覧の説明

 

展覧の説明

  その昔、漢字は朝鮮を経て日本へ伝えられました。17世紀初頭中国の製陶技術もまた、朝鮮の陶磁器職人により日本に伝えられ、1610年、日本で初の磁器が製作されました。その製作地は佐賀県有田町です。有田磁器は伊万里港より荷積みされ交易に使われたため、伊万里焼とも呼ばれるようになりました。伊万里磁器は色彩が豊かで美しく、中国の風采とはほど遠く、しかしながら、その源をさかのぼれば正に中国景徳鎮の彩磁器にたどり着きます。

  17、18世紀には、オランダ東インド会社により伊万里磁器は国際貿易上、新たな勢力として出現し、その存在は中国景徳鎮磁器に取って代わり、飛ぶ鳥を落とす勢いでヨーロッパに於いて広く受け入れられました。東方から遥かに伝わった伊万里磁器は、ヨーロッパ王侯貴族の間でも、先を競って購入される珍しい愛玩物となり、宮殿のインテリア及び宴席上における重要な器として存在し、外交使節間に於いても欠かせぬ贈答品として用いられるようになりました。

  中国に源を発し、景徳鎮に学び、独自に発展した伊万里磁器は、航海時代の利益獲得競争の流れにおいて、色彩鮮やかな帆がマストに翻り、伊万里の地に向けて出航してから、今なお失速することなく現在に至っています。

 

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